広島の建築家 岩本秀三建築設計事務所のブログ

長く更新していませんが,

もう長い間更新していませんが,たまにのぞいてくださる方が居られるならば,失礼して本当に申し訳ありません.
最近は日々追われている状況で,更新する心の余裕と時間が作れません.近々再開いたしますので今後とも
よろしくお願いいたします.有り難うございました. 岩本秀三

2011年11月7日

東山慈照寺

先日,テレビにて東山慈照寺(銀閣寺)の特集を見ました.番組ではなぜ銀閣という名称なのかということと銀閣と月の関係という2つの事を軸に解説していました.

まず,なぜ銀閣かということですが一般的には金閣寺は金箔を貼った豪華な造りで,一方の銀閣は建設当初の記録が失われ,財政難からか銀箔を貼ることが出来なかったので”わびさび”のある渋い造りとなった思われています.しかし,番組内では解体修理により外壁にはミョウバンが混ぜ込んだ白土が塗り込まれ,更には彩色が施されていた形跡が見つかったとのことでした.このことで建設当初の銀閣は白土にミョウバンの結晶がきらめくまさに銀閣だったからだという可能性が高いことが証明されていました.

次に銀閣と月の関係ですが東山からのぼる月の出の方角を正確に計算して建物や池の石を配置,月の動きに合わて,銀閣の1層から2層,そして別棟へと延びる動線を計画し,また白砂を段形に盛り上げた銀沙灘や向月台が銀閣を月の光で演出している可能性をコンピューター解析することで,銀閣は月をテーマに計画していることを証明しました.

この番組を見て,表層の話だけでなく月という主題を緻密な計算により成し遂げているために存在に奥行きが生まれ長く人々を惹き付けてやまないのだと確信しました. (D.H)

2011年1月8日

何気ないけど

最近、筑摩書房から出版されている「新・物理の散歩道」を読んでいます.

内容は日常生活で何気なく見たり感じたりしている現象をロゲルギストと称する物理学者達がお酒を酌み交わしながら議論してスルスルと(と言ってもかなりハイレベルですが)紐解いていくといったものです.会の出席者たちが楽しんでいる様子がとても伝わって来るので,読んでいてもこちらまで気持ちが良くなります.

この何気ないけど実はすごい複雑な原理に基づいているということはデザインする上でも大切なのではないかと思います.これでもかと主張するよりも,紐解いてみるとこんな事になっていたんだみたいな懐の深いモノやコトをデザインして行きたいと考えました.

なんだか宮沢賢治の「雨ニモマケズ」みたいな感じに聞こえてしまいそうですが・・・.(D.H)

2010年4月12日

意味の無いもの

最近こどもが学校の勉強をなぜしなければならないかという疑問を投げかけてきた時にどういった受け答えをするかなとシミュレーションします.「お父さん,歴史だったり,因数分解や積分・・・がなんの役に立つのか?」「それは君,知識と教養の違いというものは云々・・・」というに.

世間一般ではお金にならない,なくても生活に困らないものは役に立たない=意味の無いものという即物的な考え方に支配され,すぐに結果や答えの出るインスタント化された情報ばかりが流布しているように感じます.人に対しても同じような評価方法を行う社会に組み込まれていると想像するとすごく窮屈に思います.そこから金の全能性や等価交換の原則を取り除いた時,なぜ意味が無いということを説明できないのではないかなと.意味の無いように思えるものをじっと我慢して見守ってやれる価値観を持った社会にシフトしていけばもう少し豊かな生活になるのではないのかなとこれらのことを通して考えました. (D.H)

2010年1月29日

わたし

はじめは鏡を不思議そうに見ていた子供が,鏡に向かって話しかけたり,裏に廻って人の存在を確認しようとしていましたが,最近では自分の姿と認識してきているようです.その姿を見て唯々可愛いなと感じていたのですが,このことは結構意味深い成長過程みたいです.

ある本に書いてあったのですが,人は自分の姿は客観視できないので,いわゆる「寸断された身体」のイメージの中で生きていて,鏡という他者をとおして自己の全体像を把握し,「わたし」を形成することで自我が生まれるそうです.このことを鏡像段階というみたいです.実態のない像をあてにしているわけですから,考えようによっては怖い気がしますが・・・.

この他者を通して自分を認識するという考え方はデザインをする上でも通ずるところがあると思うと同時に,生活の中の何気ないことが,切り口によってはとても意味深いことになるなと考えされられました. (D.H)

2010年1月19日

花芸安達流 生け花

私の友人で広島県呉市安浦町安登にある淨念寺住職安達高潤さんのお嬢さん安達育さんは11歳になった頃,華道家で初代安達瞳子さんの養女になって次期主宰として花芸・安達流の修行に励まれていました.東京に養女にという話を伺い寂しくなりますねと話をしたのを思い出します.昨年,住職から数年前に二代目安達瞳子として安達流を継がれたと聞きました.詳しくは安達流HPをご参照頂ければと思います.

私は中学二年のとき生け花に興味を持ち,学校の華道部での活動ではなく個人的に教えて欲しいと華道部で指導をされていた先生に思い切ってお願いした.すると先生は男子生徒が興味を持ってくれることは本当に嬉しい限り,実費(花代)だけで良いですよと快諾して下さり,それから私はたまにサボりながら約一年間指導して戴いた.短い間だったが華道の楽しさやその入口辺りを教わった.この経験は,その後の自身の美意識や空間認識に大きな影響をあたえた思う.

現在,建築やデザインを勉強している学生達も大いに興味をもって貰いたいと願うと共に創造する楽しさを再認識してほしいと思っている.
花芸安達流WebPage

2010年1月12日

謹賀新年

新年おめでとう御座います.

今年2月,当事務所は開設30周年を迎えることとなりました.このことは、現在まで様々な形で応援して下さいました建築主の皆様をはじめとする関係者の皆様のおかげと心から感謝申し上げます.この節目の年を機に今一度思いを新に設計活動に励んで参りますので、今後ともご支援・ご協力宜しくお願いします.

2010年1月4日

一級建築士試験合格

先日報告した一級建築士試験に無事合格しました.
公表された採点結果は,ランクⅠ(合格):41.2% ランクⅡ:25.8% ランクⅢ:23.0% ランクⅣ:10.0% となっていました.
製図試験後の講評通り,図面完成率が高いため昨年度に比べて,失格扱いのランクⅣ22.7%から10.0%に減少.
あと一歩で合格のランクⅡが11.5%から25.8%へ増加し,学科同様減点の少ない確実な図面が求められていました.
これで今後の建築士試験の傾向が明らかになったように思います.
合格することでホッと一安心すると同時に,資格は資格と意識して,もっと自分自身の能力を高めていきます.
参考HP http://www.jaeic.or.jp/1k-data.htm (D.H)

2009年12月17日

物事の輪郭

少し前までは絵本を持って来て読んでくれとせがんでいた1歳になる子供が,最近は好きなDVDやテレビリモコンを持って来たり,DVDをプレイヤーに入れてみたりするようになりました.彼の中で無意識にテレビ・DVDプレーヤー・DVD・リモコンという関係性が整理できて,たのしい現象という輪郭がぼんやりと見えているんだなと思いました.
先日,学生が卒業設計の相談に事務所に来ました.彼らのプレゼンを聞いていると,物事の関係性をきちんと整理していないため,提案の輪郭があやふやになり,落とし所が定まらずとりあえずカタチを作ってしまったとういう感じでした.その為,着想から提案内容へのアプローチが少し直接的なものになっている様でした.
これらのことを通して,物事の輪郭というのはひとつひとつの関係性をきちんと理解し,整理していくことで生まれてくるもので,そういった事を意識的に行うことが大切なんだと思いました. (D.H)

2009年11月11日

ものさし

相次ぐ低価格ジーンズの流行により,ジーンズを専門とする企業の売上が激減し,事業縮小が避けられない状況になっている企業もあるそうです.低価格ジーンズ販売各社はコスト削減のため中国等にて製造しているため,国内の関連会社はまったく恩恵を受けていないようです.価格破壊は企業努力とも言えますが,大多数の人が一時的かもしれない企業戦略に流されて,質の高さや哲学を持った企業が消えていき,高い技術が無くなっていくことはまずいのではないかと思います.
先日,読んでいた本の中に次のような文章がありました.”金の延べ棒1kgはお金に換えると大金になりますが,漬け物石としては只の1kgにしかなりません” このことはいろいろな物事にも共通していますが,物事の価値は価値観の違いでガラリと変化してしまいます.これらのことを踏まえ,目先の情報や雰囲気に流されずに状況判断できる自分なりの”ものさし”をきちんと持つことが大切なんだと改めて思いました. (D.H)

2009年10月24日
 

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